皆様,新年明けましておめでとうございます。 

大変ご無沙汰しております。 

更新が非常に遅くて申し訳ありません。 

本年こそはブログの更新,頑張って参りたいと思いますので,今後とも,ご贔屓に。

(なんか,毎年この誓いを立てているんですが,日々の業務の忙しさにかまけてしまってしまうんですよね・・。) 

さて,本日は,巷で激増中の残業代請求事件の関連です。 労働審判も多発している事件類型です。

最近,本当に労働審判が増えていますね。この件で,経営者の方から弁護士としてご相談・ご依頼を受けることが非常に多くなっています。
その残業代請求を棄却させた,という経営者にとって非常に参考になる判例のご紹介です。


 imgres この様な機械の入退館記録が問題になりました。


ヒロセ電機事件
東京地裁(平成25年5月22日)判決 労経速2187-3
判決のポイント

① 入退館記録表(書証略)に打刻された入館時刻から退館時刻までの間、原告が被告の事業場にいたことは認められる。
 そして,一般論としては、労働者が事業場にいる時間は、特段の事情がない限り、労働に従事していたと推認すべきと考えられる。 

② しかし,
・ 被告における就業規則には、明確に、時間外勤務は所属長からの命令によって行われるものとされ、それ以外の時間外勤務は認めないとされていること

・ 実際の運用として、毎日、従業員本人の希望も参考にしながら、時間外勤務命令書の「命令時間」欄の記載によって時間外勤務命令が出され、翌朝、従業員本人が実際の時間外勤務時間を「実時間」欄に記入して申告し、所属長により確認が行われ、時間外労働が把撞されていたことが認められ,

・ 入退館記録表に打刻された入館時刻から退館時刻までの時間について、被告の客観的な指揮命令下に置かれた労働時間と推認することができない特段の事情があるといえる。
 
判決から得られる教訓
残業は,上司の命令がなければ認めない,というルールについて,就業規則などに明記するだけでなく,実際の日々の運用においても徹底すれば,労働者側の請求は恐くない。
吉村コメント(実務上の参考事項)

残業代請求事件では,どれだけ残業していたのか,が争点の1つとなります。 

そして,この残業時間については,労働者に証明責任があり,各種証拠を出して立証してきます。

【労働時間の証拠の例】

・タイムカード

・タイムレコーダー

・労働者がつけていた手帳

・PCログデータ

・グループウエア(exサイボウズ)のログイン・ログアウト記録

・警備システムの出退社記録

・タコグラフ 

今回の裁判例では,「入退館記録表」による労働時間の認定が問題となりました。 

判旨によれば,被告会社の1F通用口そばに機械が設置されており,従業員は入館及び退官の際に打刻することが義務づけられていたとのことです。 

労働者は,この「入退館記録表」の入館~退館の時間をもって労働時間だ!と主張し,残業代を請求していました。 

これに対し,会社側は,残業は所属長の命令によらなければ一切認めない,ということを就業規則に定め,かつ,実際に運用していた,それゆえ,「時間外勤務命令書」に記載されている時間こそが残業時間であり,それは既に支払い済みだ,と主張していました。 

判決の結論は,上記のとおり,会社側の言い分を全面的に認めました。 

残業は所属長の命令によらなければ認めない,ということを

①就業規則,労働契約書等に明記する

②実際に,日々の残業に際して,「時間外勤務命令書」による運用を徹底し,証拠に出せるように整備していたこと,

が重要です。 

特に,②実際の運用の徹底及び証拠化が重要ですね。 

というのも,①就業規則などに定める,ことまではどこの会社も結構やっているのですが,②実際の運用をやっていない会社が実際には多いのです。 

この①,②をきちっとやっていれば,労働者が別の証明をしようとしたとしても,会社は拒否できるのです。 

このように常日頃の整備が重要ですね。
 

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