本日も残業代の問題について。

とにかく最近多い類型のトラブルだからです。

では,残業代の問題は,突き詰めれば人事のストラクチャーの問題で,多額の残業代を請求されてしまうのは,労働時間・賃金の制度設計ミスです。

つまり,制度をしっかり構築していれば多額の残業代を請求されることは未然に予防できる事項であるし,経営者としてはそのような対策をぬかりなくしておかなければならないのです。

労働者から突然多額の残業代を請求されると,「ハイエナのような奴だっ!」「非常識だっ!」とおっしゃる社長が多いです。

しかし,動物のハイエナもそこにエサがあるから食いつくのであり,非常識でも何でもありません。労働者も労基法に基づいて請求をしていますので,非常識でもなんでもないのです(経営者からすると感情的には受け入れがたいかもしれないですが・・・)。

それを非難することは,法律を非難するに等しく,であれば,労働者をハイエナ呼ばわりするのではなく,国会議員を通じて法律を改正させるのが筋です。

ま,そんなことは簡単にできるわけないですが。

要は,残業代を請求してきた労働者に怒りを覚えるのは仕方ないとしても,そんなことよりも,会社のストラクチャーを見直すことが急務だということです。

それさえしっかりしていれば多額の残業代なんて発生しなかったのですから。

では,多額の残業代を予防するストラクチャーとな何か?
 
残業代の発生予防策
①残業を事前許可制とする。
②労働時間を適正に把握する。
③残業禁止命令を発する。
④残業をしない職場環境の構築
⑤事業場外のみなし労働時間制の適用
⑥裁量労働時間制の導入
⑦振替休日の利用
⑧変形労働時間制の導入
⑨残業代の固定払い

といった方策があります。

これらの詳細については,また改めてご説明したいと思います。

~おわり~
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